知的障害

知的障害 ちてきしょうがい

知的障害は、発達期(18歳まで)に生じ、概念的・社会的および実用的な領域における知的機能と適応機能の双方の明らかな制約によって特徴づけられる能力障害です。

知的障害の診断

知的障害は、全般的知能の障害と、日常の適応機能の障害によって特徴づけられます。
知的機能は、一般的には知能検査により評価されます。
診断基準は、平均から2標準偏差より低いこととされ、IQ得点では65~75を下回る場合を指します。
適応機能は3つの領域について評価されます。3つの領域とは、
@概念的領域(記憶・言語・読字書字・数学的思考・問題解決・新規場面での判断など)
A社会的領域(対人的コミュニケーション・社会的な判断など)
B実用的領域(セルフケア、金銭管理、行動管理など)です。
適応機能は臨床評価および標準化された評価尺度により評価され、 少なくとも1つの領域での障害が著しく、適切な行動をとるために継続的な支援が必要である場合に診断基準を満たします。
また、知的障害の重症度は上記3つの領域の状態によって、『軽度・中等度・重度・最重度』の4段階で特定されます。

知的障害によく見られる行動リスト

知的障害のあるお子さまとの接し方

  1. 本人の願いや思いを中心にサポートする
  2. 年齢や障害の程度にかかわらず、本人の願いや思いを中心に置き、本人の幸せの実現をサポートしましょう。

  3. わかりやすく伝える
  4. 本人が自分で判断し行動するためには、その人にわかる方法でつたえることが大切です。短く簡単な言葉でゆっくりと伝える、写真や絵を合わせて使いイメージを共有するなどの工夫をしましょう。

  5. 生活に密着した内容を重視する
  6. 抽象的な理解が難しく、経験した内容から理解することのほうが得意です。例えば実生活につながりやすいよう、より生活に密着した内容から学びのサポートをおこないましょう。

  7. 困った行動には予防的な対応を
  8. 困った行動をとらなくて済むように、ルールや対処法をわかりやすく事前に伝えておくなどの予防的な対応をとりましょう。


2020年04月07日 原稿作成:比嘉みちよ

株式会社ヒューマンハート

Copyright 2020 Human Heart co. All Right Reserved.